泥棒【2019-02-14更新】 | 調布の不動産のことならサイトーハウジング

 

１８世帯の新築マンションが完成を迎えました
オーナー様は工事業者から鍵の引渡を受けて賃貸物件としてのスタートです

今ではなかなかあり得ないことですが建築工事中に入居者は全て申し込みを
頂いております

引っ越しも落ち着いた完成後１ヶ月経った頃です
ある入居者より部屋に泥棒が入ったとの連絡
間取りはワンルームが殆どだったので昼間誰もいない世帯が多いのでした

次の日は隣の部屋が
その次の日は上の部屋が

というように
順番に被害に遭いました

しかも鍵をこじ開けられた形跡は無く
もちろん入居者の方も戸締まりはしっかり確認して出かけていました
警察もその手口を不思議がっています

ある日一人の入居者から「泥棒を捕まえたのですぐに来てくれ」と電話が入ります
マンションに急行
警察にも立ち会ってもらい
連絡をくれた方の部屋へ

玄関の外には３０代の入居者の男性
平日の午前中でしたが体調が悪く仕事を休んでいたのでした
学生時代ラグビー選手だった彼は泥棒を文字通り縛り上げていました

泥棒はと言うと上下作業着を着用
なんと胸にはマンションを建てた建築業者のロゴが

よく見るとマジックで書かれたような手書きです
 

手口はこうでした
建築中に目を付けたマンションの午後５時頃に工事現場に紛れ込み
作業員が鍵をある場所に保管する様子を確認
誰もいなくなった現場からその鍵を盗み出し合鍵を作成
鍵を元の場所に戻しておく
建築後１ヶ月あたりで不具合等の確認のため作業員の出入りは自然な光景
その合鍵を使っての犯行でした
 

と書くと
何てずさんな建築現場なんだ
そう思われる方も多くいらっしゃると思いますが
３０年以上前の話
当時としてはあり得る状況でした

今では工事用の鍵と完成後の鍵は「別物」ですからあり得ません

考えてみれば今と比べて危機感が希薄だった時代だったのでしょうね

つづく